世界ボクシング評議会(WBC)は15日の世界バンタム級タイトルマッチで山中慎介(帝拳)を破って新王者となったルイス・ネリ(メキシコ)が試合前に行ったドーピング検査で禁止薬物ジルパテロールに陽性反応を示したと23日、公式サイトで発表した。筋肉増強剤クレンブテロールに似た性質を持つという。WBCは調査を進めるとしている。
日本ボクシングコミッション(JBC)には既に連絡があり、B検体や試合後に採取した検体の検査結果を受けてWBCと対応を協議する方針。
山中慎介破ったネリが陽性反応 筋肉増強剤、WBC発表 - 共同通信 47NEWS
クレンブテロールで問題となったのが三浦隆司(帝拳=引退)との激闘が年間最高試合に選定された前WBCスーパーフェザー級王者フランシスコ・バルガス(メキシコ)だ。昨年、同じく激闘を売り物にするオルランド・サリド(メキシコ)との防衛戦を前に、やはりVADAの検査でその物質が発見された。しかし試合は挙行され、予想を超える死闘の末、ドローでバルガスが辛くも防衛を果たした。
この時バルガスのプロモーター、ゴールデンボーイ・プロモーションズ(GBP)は「彼がメキシコのキャンプで食べた肉にクレンブテロールが混じっていた可能性が高い」と報告。バルガス本人も「検査の前に2日連続して牛肉を食した」と認めた。同様なケースでは同じくメキシコの4階級制覇王者エリク・モラレスがダニー・ガルシア(米)との第2戦を前に同じ物質が検出されたことがある。モラレス陣営も「食べた肉に偶然入っていた・・・」と主張したが、試合後サスペンド処分をニューヨーク州コミッションから科されている。
バルガスがリングに登場できた理由にはアマチュア当時、オリンピック規格の厳格なドーピング試験を何度もパスした実績や相手のサリドが以前、ネバダ州コミッションから違反薬物でアウトになった背景から、自身で率先して検査を受ける姿勢を見せたことが挙げられる。またGBPが政治力でWBCを説得したとも推測できる。
今回、ネリのケースもメキシコでは“食肉説”が主流。アメリカで飼育された牛肉を(人と物の交流が多い)アメリカ国境に接する町ティファナに住むネリが食べたから――と報じるメディアもある。新王者ネリから薬物反応。山中が失ったベルトの行方はどうなる?Yahoo!ニュース
以下、海外の反応。すべて英語圏ユーザーのコメント。
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